■手塚雄二、雲は龍に従う

■そごう美術館,2024.10.19-11.17
■作家:手塚雄二
■天台宗「東の比叡山」寛永寺に奉納する天井絵「叡嶽双龍」完成記念展です。 作品は6mx12mの大きさ、だが会場照明が暗いし観客台の立ち位置も低い。 このためか作品全体が一気に迫ってきません。 制約は多々あるとおもうが今回はもっと照明を当てるべきでしょう。
同作家の日本画50作品も展示されています。 章立ては四季の庭に始まり、2章荘厳なる景色、3章光とともに、4章清けし・幽けし(きやけし・かそけし)、と続く。
どれも夢をみているような朧げな風景画が多い。 また描かれた海をじっとみていると山々に見えてくる。 画中に収束対象物が少ないので掴みどころがありません。 気が抜けたような作品群です。 遠方の草を立体化して存在感をだした「水風」(2001年)が気に入りました。 他に「風宴」(2004年)「花尋」(2003年)もです。 漫画ぽい「雷神雷雲」「風雲風神」と比較すると今回の「叡嶽双龍」は骨があります。 奉納された後の根本中堂天井を是非見たいですね。
*寛永寺創建四百周年根本中堂天井絵奉納記念展