■エゴン・シーレ展

■東京都美術館,2023.1.26-4.9
■エゴン・シーレ展はいつも章立てが膨れます。 今回も14章ある。 しかし会場を後にする時、シーレを堪能した満足感がやってこない。 彼の周辺が騒がしすぎた? シーレのみは4章しかない。 もう少し比率を変えても良いでしょう。
新味はシーレの自然観です。 「山や水、木や花・・、人間の身体と同様の動きがある」。 彼のセリフです。 自我への強い探究心が自然にも向かったように見える。 鏡前の彼は不安と自信に溢れています。 不安への比重が増したことで版画を拒否し、そしてヴァリからエディートに動いた。
死の1918年は自信が覆っています。 「横たわる長髪の裸婦」「リボンをつけた横たわる少女」(チョーク画)は単純で力強い。 気に入りました。  「・・私の絵は世界中の美術館で展示されるべきだ」。 その裏には不安が付着しているのを感じさせる。 この両極の鬩ぎ合いがいつの時代でも観る者に突き刺さるのでしょう。
*レオポルド美術館所蔵展
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